齋藤も一目置いていた?

 
齋藤は、この装丁を見て、「やられた!!!」と思ったに違いない。怒りの根源はコンプレックスだったのではないだろうか。そんな意味では、『時計』はあの齋藤が最も気になる装丁であり、一目置いた装丁ともいえる。
 
書影は佐野繁次郎装丁、横光利一『時計』(創元社昭和9年)表紙と凾。