といっているのは、大正2年4月の白樺主宰の第6回美術展を指しているのではないだろうか。
「第6回展にはムンクの銅版画が、8点並べられ、ロートレックの石版画、ゴッホ、ゴーガン、セザンヌ、マティス、ピカソ、ルドンなどの複製画、ロダンの彫刻、それに与謝野寛がパリから持ち帰ったメツアンジェの作品3点も陳列された。」(田中清光「月映の画家たち」筑摩書房、1990年)とあり、版画に興味を持っていた恩地達3人がこの展覧会を観たことは十分に考えられる。
また、明治43年に創刊した「白樺」誌上にもビアズレー、ムンク、フォーゲラー、クリムト、クリンガー、ルドンなどの作品が次々と掲載され紹介された。
恩地の話を書きながら、つくずく