【ハクモクレンとコブシの花は、よく似ていて見分けがつきにくい!】…市内の植物探索(33)
ハクモクレン(白木蓮)は、3月~4月に葉が展開する前に枝先に空に向かって白い美しい大輪の花を咲かせる春の花です。ハクモクレンとコブシは見た目がよく似ていますが、一番簡単な見分け方は、花びらの枚数です。コブシは6枚であるのに対してハクモクレンは9枚で、コブシよりも花が一回り大きいです。9枚に見える花弁は、実は6枚の花弁と3枚の萼片(がくへん)なんです。花はみな同じように上向きに閉じたような形で咲き、全開しません。これも全開させ、あちこち向いてさくコブシと違うところです。
樹高は10~15mくらいですが、大きなものは高さ 25 m、胸高直径 1 m になり、見上げるような高さの位置で大きな白い花を開花させ、その大輪の花は遠くからでも目を引きます。
和名のハクモクレンは、ハス(蓮)に似た花を咲かせる木の意味で「木蓮」で、花色が白いので「白木蓮(はくもくれん)」と名付けられました。別名ハクレン、ハクレンゲとも呼ばれている中国原産のモクレン科の落葉高木で、街路樹、公園、庭園、寺院、庭木など身近な場所にも植栽されています。太陽の光を受けた花びらは南側がふくらむため、花先は北側を指し、「つぼみ」の頃は片方にそり返っていることから、「磁石の木」と呼ばれることもあります。