【101冊の挿絵のある本(33)… 岩田専太郎:挿絵、三上於菟吉『日輪』の挿絵を紹介します!】
岩田専太郎:挿絵、三上於菟吉『日輪』(大阪毎日新聞、大正15年1月?〜15年7月21日)には200点の挿絵が掲載されています。私が入手した新聞連載小説切抜帳には60回分しか収集されていませんでした。その中から30点を紹介します。
▶︎「日輪」初出=『大阪毎日新聞』大正15年1月?〜15年7月21日、連載全200回。
☆岩田専太郎(いわたせんたろう、1901―1974)
東京に生まれる。木版摺師(すりし)の伯父の感化を受けて大衆的な絵画に興味をもち、少年のころから独学で絵を学ぶ。小学生の頃京都へ移り卒業後,友禅染の図案家,印刷図案家のもとで修業。 18歳で上京,20歳のとき博文館の「講談雑誌」に初めて挿絵を描く。関東大震災(1923)後、一時大阪に移住、中山太陽堂の経営する広告出版社プラトン社の専属画家となる。1926年(大正15年)には東京に戻り、『大阪毎日新聞』連載の三上於菟吉作『日輪』 (1926) の挿絵で注目され,同年『大阪毎日新聞』に連載の吉川英治作『鳴門秘帖』の挿絵を担当して、一躍人気画家となり、モダン浮世絵とよばれる美人画は幅ひろい支持をあつめた。ほかに 江戸川乱歩『魔術師』(講談倶楽部、1930年)、川口松太郎『蛇姫様』 (矢貴書店出版部、1946年)、松本清張『西海道談綺』(週刊文春、1971年-1974年、連載途中で岩田死去)などの挿絵がある。