2011-01-20から1日間の記事一覧

只今、弥生美術館にて「百花繚乱!挿絵の黄金時代展〜懐かしき昭和20〜30年代の挿絵画家たち〜」開催中!

挿絵がなければ雑誌が成り立たない−そんな百花繚乱の賑わいを見せた昭和20年代から30年代の「挿絵黄金時代」をご紹介いたします。敗戦後、日本が復興し急成長していく中、マスメディアも活況を取り戻し、新聞・雑誌の種類や部数が急激に増加していきました。…

専太郎に襲いかかった苦難の時代

「五・一五事件、二・二六事件と、世相は急テンポで変わりはじめた。それなのに私は、川口の『蛇姫様』のさし絵を受け持って、浮世絵風の華麗な絵を描いた。世の中がどうなろうと娯楽は娯楽だと、考えたような気もするが、はっきりした意思を持たない私だか…

松太郎と専太郎の夢が実現

「……『俺の小説が売れて、お前の画が挿画に使われればいいな』空想の最後はそんな現実に落ちてくる。」(川口松太郎『飯と汁』講談社、昭和35年)と、語り合った二人に、20年ほど経過して松太郎が執筆した新聞小説に、専太郎がさし絵を担当するという、二人…

岩田専太郎にも苦難の時代が……

専太郎はどちらかというと時代小説の挿絵を得意としていたかのようなイメージを持っていたが、中野實「明日の愛情」(読売新聞朝刊、昭和16年9月26日〜17年3月16日)では、現代小説の挿絵も見事にこなし、マルチな挿絵画家ぶりをみせている。戦争の足音が聞…