「北斎とジャポニスム」展にいってきました!

【「北斎ジャポニスム」展(於:国立西洋美術館)にいってきました!】
 セザンヌもモネもドガゴーギャンゴッホも、エミール・ガレおまえもか! というほど、わたしが知っている印象派後期印象派の画家たちや工芸家たちは、ごそって葛飾北斎に憧れ影響を受けていたという。




▲上=セザンヌ「サント=ヴィクトワール山」
 下=葛飾北斎「冨嶽三十六景 駿州片倉茶園之不二」


 幕末の1850年代、欧米から外交官が来日するようになり、浮世絵や日本の工芸品が欧米に紹介された。さらに江戸幕府薩摩藩佐賀藩が参加した67年パリ万博がきっかけになり広く知られるようになった。


▲上=クロード・モネ「陽のあたるポプラ並木」
 下=葛飾北斎「冨嶽三十六景 東海道保土ケ谷」」


 装飾的な平面の構成や描くものを途中で断ち切るなどの大胆な構図を特徴とする浮世絵は、ルネッサンス以降の遠近法から脱出する新たな表現法を模索していた印象派の画家たちが目指す方向と一致してのだろう。画家たちは衝撃を受け浮世絵の要素を自分の作品にどんどん取り入れて行った。



▲上=エドガー・ドガ「踊り子たち ピンクと緑」
 下=葛飾北斎 『北斎漫画』11編



▲上=エミール・ガレ「双耳の8:鯉」
 下=葛飾北斎 『北斎漫画』13編



▲上=カミーユ・クローデル「波」
 下=葛飾北斎富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」


 中でも北斎は最も影響を与えた絵師だ。「群を抜く画力や構図の妙に加え、圧倒的な作品の数と花鳥画や名所絵、美人画などなんでもこなす幅の広さがあった」(三浦篤)という。
 北斎の作品110点とその影響を受けた西洋の芸術家の作品220点が、北斎の作品と対比しながら展示されており、「えっ、あの名画も!」と、驚きと衝撃の連続でした。