これはすごい!『印刷美術大全』

【これはすごい!『印刷美術大全』】
 本日の美女二人の編集者との打ち合わせで、資料としていただいた『印刷美術大全』(グラフィック社、2016.2)ですが、これはものすご〜い本です! 様々な印刷加工の見本が閉じ込めてある本ですが、私にとっては宝石箱を開けたような感激が目一杯に詰まっていました。



 まずは表紙の文字を刺繍してあるのがすごい! 機械でやっても一冊作るのに40分かかるそうです。それを30台の機械が一斉に刺繍するのだそうだが、それにしてもかなり時間がかかるはず。



 本文も充実していて、おそらく手作りで作ったと思われる『新版春琴抄』(創元社昭和9年)を現在の量販本の機械でも作れるのかに挑戦している。この本を選択したきっかけは私の著書だったそうだが、私の本よりもはるかにバージョンアップした内容になっていた。閉じてある紐もフジのツタかと思っていたが、コウゾの樹皮らしい。



 週刊誌などに使われている中綴じの針金見本だ。このマニアックさがたまらない。これもかつて私の著書で針金綴じ製本の歴史を書いたことがあり、まるで恋人に出会ったようで、触れただけでドキドキが止まらない!
 それぞれの印刷加工会社が自慢の技術を自慢しあった、見本帳! 手に取らなければこの感動は伝わらない。