げて本って知ってる?

【げて本って知ってる?】 
 本の背中の部分にみのむしの巣を開いて、パッチワークのようにした小島烏水『書斎の岳人』(写真❶)。まゆが卵を産みつける時に使った紙をリサイクルして表紙に使った山中笑『共古随筆』(写真❷)。





 壊れた番傘を集めて表紙用の紙として使った斎藤昌三『書痴の散歩』(写真❸)。海苔を表紙に貼った斉藤昌三『当世豆本の話』(写真❹)。型染めに使った型紙(写真❺)。







活版印刷用の型紙を使った斎藤昌三新富町多與里』(写真❻)。タケノコの皮を使った木村毅西園寺公望』(写真❼)。ジュラルミンを使った横光利一『時計』(写真❽)。

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杉皮を利用した吉井勇『わびずみの記』(写真❾)。
雑誌を張り込んだ内藤政勝『造本小僧』(写真❿)。
荷造り用の包装紙を使った谷崎潤一郎『攝陽随筆』(写真⓫)。

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 このような奇抜な資材を装丁に使った本を「げて本」と呼んでいる。こんな本ばかり20〜30冊ほど架蔵しているせいか、某雑誌からこのような特殊な資材を使った本の特集への執筆依頼が舞い込んできた。
 本業はデザイナーなんですが、ここのところ毎週のように執筆依頼が舞い込んできている。今年のおみくじにあった「何かが大きく変わる」って、このことだったのか?