前衛的なデザイン「松竹座グラヒック(SHOUCHIKUZA NEWS)」大正12)

【捨てられなかったもの】当時としてはかなり前衛的なデザインだったと思われる「松竹座グラヒック(SHOUCHIKUZA NEWS)」は、1923(大正12)年、大阪松竹座開場とともに創刊された大阪や京都などの興業館のプログラムで、表紙デザインは山田伸吉を中心とした数名の画家によって交代で描かれている。山田が描いた表紙絵には、「SHIN」「Shin」「伸吉」「山田伸吉」のサインが記されている。



時には構成主義アールデコ風に、あるいはアール・ヌーボー調にとさまざまな表現様式を取り入れたモダンなデザインのパンフレット。20冊程しか所有していないが、もうしばらくは身近に置いて眺めていたいお気に入りのデザインだ。山田は、1924(大正13)〜1930(昭和5)年まで、この表紙を描き続けた。