強い毒性があるクロバナロウバイは魅力的

花が咲き終って残った萼(がく)かと思い手元に引き寄せしげしげと観察していたら、年老いた半天姿の植木職人が「それ、なんの花かわかりますか?」と、声をかけてくれた。これでも花なんですって。初めて見ましたクロバナロウバイ。イチゴのような香りの強い芳香がした。このため別名「ニオイロウバイ」とも呼ばれ、英名で"Strawberry shrub"とか、"Pineapple shrub"と呼ばれているという。
 このクロバナロウバイの種子には、「ロウバイ」と同様に、強い毒性のアルカロイドカリカンチン」が含まれており、アメリカのテネシー州では、この植物の果実を食べた羊や家畜に中毒が発生したと記録されている。やはり!! 毒を持つ植物も人もどこか惹きつける何かがあり魅力的だ。
 朝ドラの花が漣子に魅かれていくように。