『マザーグースのうたがきこえる』のハンプティ・ダンプティは難解

ニコラ・ベリー;絵、由良君美:訳『マザーグースのうたがきこえる』(ほるぷ出版、1978年)を入手。女流画家・ニコラベリーのデビュー作。


リンゴを食べて塀から落ちたハンプティ・ダンプティは一体何の隠喩なのか?  


リンゴ繋がりで考えてみると、塀の上に残されたかじられたリンゴは、アップル・コンピュータの「ひとかじりのリンゴ」、"the bite on apple"ロゴマークを思い起こさせる。アップル社の最初のマークはリンゴの木にもたれかかって本を読んでいるアイザック・ニュートンなので、ますます何か繋がりを感じさせる。


しかし、スティーブ・ジョブスが亡くなったのは2011年で、この本が刊行されてからのことであり、つじつまが合わない。


では、ビートルズが所属する青いリンゴマークのレコード会社・アップル・レコードはどうか? 


メンバーはリンゴ・スターを含む4人がハンプティということか? リンゴ・スターと林檎を結びつけるのはの日本人だけか! この話も、ジョン・レノンが射殺されたのは1980年なので、本が刊行されてからの出来事となろ無理がある。


やっぱり禁断の園でリンゴを食べたアダムとイブと考えるのが無理のないところか。
真ん中の絵で、口を押えているのはお互いの裸を見てしまい、「ありゃ!」といったかどうか、イチジクの葉で局部を隠す瞬間なのか? 女性が描くハンプティ・ダンプティはやはり難解だ。東さんの場合もそうだったけれど!