かつての挿絵画家たちは小説のタイトル文字まで書いていた。絵だけではなく文字にもさまざまな工夫を凝らし、レイアウトデザインもこなす、まさに総合的なデザイナーでもあった。印刷の時に別に書いたタイトルを組み込むのではなく、「片目の魔王」や「天馬少年」などは絵の一部として描き込み完全に馴染んでいるのがすごい。



伊勢田邦彦:挿絵、北條誠「悲恋星」(「東京」昭和28年2月号〜)



伊勢田邦彦:画、掲載紙・制作年不明



伊勢田邦彦:挿絵、北條誠「ただ一人の人」(「平凡」昭和30年5月号〜)




伊勢田邦彦:挿絵、阿部知二「九十三年」(「希望の友」昭和42年)



伊勢田邦彦:挿絵、「13番墓場」学習研究社、昭和33年



伊勢田邦彦:挿絵、島田一男「片目の魔王」(「少年画報」昭和29年)



伊勢田邦彦:挿絵、牧野吉晴「天馬少年」(「冒険王」秋田書店、昭和29年)



伊勢田邦彦:挿絵、「なぞのプリズム」(「中学2年コース」学習研究社



いくのひさし:画、「痩せたモデル」(「読切小説集」読切出版KK、昭和32年



伊勢田邦彦:挿絵、山田克郎「ミス温泉」(「小説クラブ」)山田は「怪傑ハリマオ」(原作名「魔の城」)の原作者



いくのひさし:挿絵、鹿島孝二「みんなあげるわ」文芸図書出版社、昭和53年



伊勢田邦貴:画、富沢有為男「金と雪」(「講談倶楽部」昭和29年2月号)、伊勢田33歳の作品。