そして「僕は挿絵を二義的な芸術とは思っていない。むしろ、かなり高度な絵画芸術だと思っている。本気を出して挿絵を描いてごらんなさい。少々絵が描けるくらいでは挿絵にはなりません。僕が考えている挿絵とは、映画に例えると、監督・カメラ・俳優(主役から端役まで)を一人でやり、一人でやれる腕と能力を持っていなければ務まらないものだと思っている。しかし、そんなことが出来る画家は稀にしかいない。」(「あとがき、前掲書『変手古倫物語』)とのメッセージが気に入ったことだ。


これを読んで、小林恒美にも興味を持ったのだが「彼は自分の命までも我々より先立たせてしまったのである」(前掲書『変手古倫物語』)と、あるように、若くして亡くなってしまったのか、小林恒美に関する本などをネットで探してみたが、見つからなかった。