昔から多くの隻眼の人物が主役・脇役として活躍していた。架空実在を問わずに、私が知っている隻眼の人物をあげてみると、意外や意外、丹下左膳の他にも実にたくさんいる。


私がまず、初めに浮かんだのが、「あんた江戸っ子だってね、食いねぇ、寿司を食いねぇ」で知られる「清水次郎長」に登場する清水五人衆・遠州森の石松だ。


次は、最近NHK大河ドラマで「風林火山」で話題になった「山本勘助」。武田二十四将の一人で、武田の五名臣の一人でもあり、武田信玄の伝説的軍師としてしられている。


あとは、『あしたのジョー』に登場する丹下ジムの丹下段平矢吹丈(ジョー)と名乗る少年に一方的に叩きのめされたアル中の元ボクサー・丹下段平は、その動きから天性のボクシングセンスを見出し、一流のボクサーに仕立て上げんと奮闘する。


あとは奥州(後の陸前国)の戦国大名陸奥仙台藩の初代藩主・伊達政宗かな。これも山岡荘八伊達政宗』原作のNHK大河ドラ「独眼竜政宗」で観たものだ。


幼い頃、燕飛の月影を修行中に父・宗矩の木剣が目に当たり失明し、片目に眼帯をした姿が伝えられる、徳川家光の小姓として剣術指南役をつとめた尾張新陰流の達人柳生十兵衛もそうだ。



ピーターパンに登場する海賊フック船長も隻眼だ。ひょっこりヒョウタン島でも海賊がでていたが名前は忘れた。アッそうそう、マーロン・ブランド初監督・主演の「片目のジャック One-Eyed Jacks」(米国、1960年)もあった。私が知っている範囲では、このくらいかな。


水木しげるによる漫画作品、墓場から生まれた片目の子供鬼太郎(きたろう)を主人公とする「ゲゲゲの鬼太郎(ゲゲゲのきたろう)」も忘れることは出来ない。