今日は、そのいずれにも記録されていない本

柳原敏雄『料理歳時記』(中央公論社、昭和30年6月3版)を紹介します。恩地が逝去したのは、昭和30年6月ですので、最晩年の仕事のようです。ジャケットのイラストは著者自身が描いたようですが、表紙のデザインを恩地が担当しています。この時期の中央公論社の新書判には花森安治ジャケットデザイン、伊藤整『女性に関する十二章』などのベストセラーがあるが、表紙は確か、この『料理歳時記』と同じだったように記憶しているので、恩地がデザインしたものが、トータルに使われていたのではないかと思う。