美しい棟方志功:装幀、谷崎潤一郎「鍵」「瘋癲老人日記」「夢の浮橋

【捨てられない本】すでに古書市に出してしまったと思っていた棟方志功の装丁本が自宅の本箱から20冊ほど出て来た。谷崎潤一郎「鍵」(中央公論社、昭和31年)、「瘋癲老人日記」(中央公論社、昭和37年)、「夢の浮橋」(中央公論社昭和35年)は棟方の装丁本の中でも最も気に入っている3部作だ。沢山の挿絵が挿入されているのもこの本の魅力を更に高めている。

左:棟方志功:装幀、谷崎潤一郎「鍵」(中央公論社、昭和31年)
右:棟方志功:装幀、式場隆三郎「脳室反射鏡」(高見澤木版社、昭14年)



棟方志功:画、谷崎潤一郎「鍵」(中央公論社、昭和31年)見返





棟方志功:画、谷崎潤一郎「鍵」(中央公論社、昭和31年)挿絵




左:棟方志功:装幀、谷崎潤一郎「瘋癲老人日記」(中央公論社、昭和37年)
右:棟方志功:装幀、谷崎潤一郎夢の浮橋」(中央公論社昭和35年



棟方志功:装幀、谷崎潤一郎「瘋癲老人日記」(中央公論社昭和35年)見返し



棟方志功:挿絵、谷崎潤一郎「瘋癲老人日記」(中央公論社昭和35年



棟方志功:挿絵、谷崎潤一郎「瘋癲老人日記」(中央公論社昭和35年



棟方志功:挿絵、谷崎潤一郎「瘋癲老人日記」(中央公論社昭和35年




左:棟方志功:装幀、田村泰次郎『女拓』(中央公論社、 昭39年)
右:棟方志功:装幀、村松梢風『新女経』( 中央公論社、 昭39年)



おそらく、どこかの講演会で使った後、本箱の奥の列にしまい込んでしまったのだろう。処分を逃れて事務所から持ち帰った分を本箱にしまおうとしていたら、これ等の本が出て来た。
 手放してしまったとあきらめていた本だが、手元に残っていてくれてよかった! これが棟方の力量なのか、眺めているだけで癒される。こんな装幀を最近見たことがない。