【寒空のもと、炎のような花を咲かせるアロエ‼︎】…市内の植物探索(24)

【寒空のもと、炎のような花を咲かせるアロエ‼︎】…市内の植物探索(24)
 アロエの花は夏に咲くものだと勘違いしていた私は、この冬初めてアロエの花を見たときに、温暖化によって狂い咲きしているのではないかと思っていました。が、調べてみたら、なんと花期は12月〜2月で、今が最盛期であることがわかりました。どうりであちこちで見かけるわけだ!
 日本で育てられているアロエの代表格が、キダチアロエアロエ・ベラです。キダチアロエは、キダチロカイともよばれている多肉植物です。細長い葉がロゼット状につき、縁には角質三角形のトゲが列をなして生え、肉厚な葉の中にあるゼリー状の組織に水分を蓄えて育ちます。「木立ち」の名の通り茎が伸びて立ち上がって木質化し、成長につれ枝は多数に分かれ、高さは1メートル以上になります。
 暖地では戸外でも育ち、生長すると夏に葉腋から茎の先端に花序を出して、冬に赤橙色の筒状花が垂れてつきます。開花時期は12月~2月にかけてです。穂状の花はとても色鮮やかで、冬の庭をにぎやかにしてくれます。
  エジプトやギリシャなどで紀元前から利用が確認され、日本にはアフリカ喜望峰周辺原産で、樹高2m程に成長するアロエ・アフリカーナ(和名:喜望峰蘆薈)が、鎌倉時代頃に伝来しました。現在はキダチアロエ (Aloe arborescens) が九州、瀬戸内海、伊豆半島、房総半島などの太平洋側の海岸に逸出し帰化(野生化)しています。
 俗に「医者いらず」と呼ばれるほど薬効がある植物として有名で、健胃や便秘薬として、生葉の透明な多肉質部分を食したり、乾燥葉をアロエ茶として飲用したりするほか、水虫、火傷に生葉の汁を外用したりします。
 
西東京市田無町1丁目で2023.12.12に撮影したアロエの花

 

 
 
西東京市田無町1丁目で2023.12.12に撮影

 
 
西東京市ひばりヶ丘町2丁目で2024.1.12に撮影

 
 
西東京市保谷町5丁目で2024.1.27に撮影