【101冊の挿絵のある本(38)… 岩田専太郎:挿絵、大佛次郎『赤穂浪士』(改造社、昭和3年)全3巻揃を購入!】

とうとう、大佛次郎赤穂浪士』(改造社昭和3年11月-4年8月)全3巻揃を購入してしまいました。以前入手した新聞小説切抜帳があまりにも不完全なので、小説の全容を知りたくなってしまい、泣く泣く大枚をはたいて? 買ってしまいました。

 「赤穂浪士」の東京日日新聞に連載が始まったのは、昭和2年5月24日で、終了したのが昭和3年11月ですので、連載終了と同時に単行本が発売されたようですね。

 討ち入りの日を念頭に置いての発行が功を奏したのだろうか、今回購入した『赤穂浪士』上巻の奥付には、(昭和3年10月18日発行 昭和3年11月1日80版)とあり、中巻には(昭和3年11月20日発行 昭和3年12月5日80版)、下巻には(昭和4年8月3日発行 昭和4年8月10日100版)とあります。上巻も中巻もわずか2週間足らずで80版(刷?)も発行していました。

 

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大佛次郎赤穂浪士』(改造社昭和3年)全3館揃

 

新聞切抜帳の「赤穂浪士」は、毎回のタイトル部分が切り捨てられてしまっており、連載の第何回目にあたるのかがわかりません。が、「蔭を歩く男(一)で始まり、「月夜鴉(三)」まで貼り込んであることはわかります。

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新聞切抜帳「赤穂浪士」の最初のページ

 

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これが、最終ページです。

切抜帳最終見出しの「月夜鴉(三)」を単行本の目次で追いかけてみると、『赤穂浪士』中巻の153頁/552頁にあたり、切り抜き帳には中巻の前半1/3くらいまでの新聞小説切抜があることになります。

 このスクラップブックには続きがあるはずだ、と思い、ネットで検索してみたら、「岩田専太郎挿絵 スクラップブック¥5,000 著者:岩田専太郎画 ページ数:約400カット サイズ:縦37横28厚3糎 雑誌・新聞等の挿絵を切り抜いて貼り込んだもの、時代物が中心だが現代的な女性のカットもある」というのがヒットしました。う〜ん「赤穂浪士」の文字がないのでこれは続編ではない様な気がするので、注文は断念。