【絵筆探索西東京】第9回…「たそがれの横断歩道橋」

【絵筆探索西東京】第9回…「たそがれの横断歩道橋」
「ひばりタイムス」に連載されている【絵筆探索西東京】の水彩画と800字のコメントがアップされましたので、http://www.skylarktimes.com/ でご覧ください。


 今回描いたのは、階段の昇り口に金網のフェンスが立てられ、「あぶないからはいってはいけません!」「お願い 御迷惑をおかけして居ります 横断歩道をご利用お願いいたします」と書かれた看板が立てられた横断歩道橋が青梅街道・富士町にある。階段の青い塗装ははがれ赤く錆ついている。

 児童の安全を守って設置されてから約50年。大いに重宝がられた一方で、時には車優先で人に負担を強いるなどの批判もあった横断歩道橋だが、とうとう役目を終えて消え去る時が来たようだ。

 信号機の性能が高くなり、交通渋滞を抑制できるような細かな制御制御が可能になり、人にも車にも優しい横断歩道が、横断歩道橋を放逐したのだ。

 どことなく、不器用でグズな感じの横断歩道橋だが、赤錆びた姿を見ていると、わびしくなる。長い間お世話になりました。