解釈がむずかしい『マザー・グース』

和田誠:絵、谷川俊太郎マザー・グース』(講談社文庫、昭和62年15刷)を購入。


昭和52年に初版発売以来、毎年2回増刷したことになる。「ハンプティ・ダンプティへいにすわった ハンプティ・ダンプティころがりおちた」と塀の上で何をしていたのか、なぜ転がり落ちたのか、なんの説明もないので、かえって解釈がむずかしい。このぼんやりした穏やかな表情からすると、本人の意思とは関係なく周りに押し上げられるままに、能力にそぐわない何かの座に着いたのだが、本人にも訳が分からないうちにその座を滑り落ちてしまったのではないだろうか? そんなことってよく耳にしますよね、どこかの国の総理大臣のように。