夢二は落款を次々と変えていったのを年代順に並べてみよう。
左:1.「日本少年」明治43年 右:2.「日本少年」(明治44)
左:3.「婦人画報」(明治44年) 右:4.「少女画報」(明治45年)
左:5.「少女世界」(大正元年) 右:6.「新少女」(大正5年)
左:8.『夢のおくりもの』(昭和3年) 右:9.「少女世界」(昭和4年)
左:10.「大阪の三越」(昭和4年) 右:11.「果物」(昭和5年)
1は「夢」の字そのもので、「春の巻」ではこのサインが使われていた。
2は4の「竹」の字を黒く塗りつぶしたものである事がわかる。双葉のように見えるのは、竹の文字をアレンジ下野のと思われる。
5の○の中の花のような記号は、真ん中の花はYumejiの「Y」ではないだろうか。そして両端の縦の線とまわりの円は「竹」をもじったものと考えられる。
7のともえのような記号も夢の字の変形であろう。
6、9、10は、夢の字をもじった5、8、11の変形であると思われる。