八重咲きの紅梅はよく見かけますが、一重の紅梅は案外少ない。谷戸町1丁目・北新川蓋暗渠の上を散歩していたら、民家の塀の中から一重の紅梅が暗渠の上まで枝を伸ばしていました。田無神社の鳥居の近くにも咲いていました。八重咲きの紅梅は、東大農場東側の梅林などで見ることができます。
梅は中国が原産のバラ科サクラ属の落葉高木。遣唐使によって白梅がもたらされ、平安時代には紅梅も伝わったことで一般化したとのことです。新元号の『令和』は、梅に関連する『万葉集』巻五 梅花の歌三十二首并せて序「初春の令月にして、気淑く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す」が出典でした。初春に春の訪れを告げるように花を咲かせる紅梅の色名『紅梅色』もまた淡い紅色が春をイメージし、今も昔も女性に人気の色です。