「べっぴんさん」四つ葉のクローバと木守の関係!

【俳句を撮る!…木守(きまもり)】

  一糸をもまとはぬ枝の木守柿……藤井圀彦

秋にたわわに実った柿も、霜が降りる頃には葉も落ちて、枝にはヘタだけが残っている。そんななか、高い枝にぽつんと一つ残された実を見かけることがある。来年も実り豊かであれとの祈りを込めたとか、小鳥の分をとってあるとかいわれる。「木守」は幸魂(さちたま)の信仰の表れである。(『四季ごよみ』講談社、1994年)

 以前からこの句が好きでしたが、柿の実が1つだけになったところをなかなかカメラに収めることができませんでした。が、昨日散歩中にやっと出会うことができました。やった、とおもいながらシャッターを切りました。



 「幸魂」とは、日本の神道の一霊四魂(いちれいしこん)という考え方が関係しています。人の心は4つの魂からできていて、それをまとめているがひとつの霊(直霊〈なおひ〉)である、という意味です。直霊が4つの魂をコントロールしているわけですね。4つの魂は、

荒魂・・・勇
和魂・・・親
幸魂・・・愛
奇魂・・・智

です。「勇」「親」「愛」「智」は、魂の役割や機能のようなものです。これらがバランスよく調和することで完全な形となるわけですね。

 この四文字、どこかで聞いたことありませんか? 朝ドラ「べっぴんさん」で、クローバーの4つの葉には、それぞれ「勇気」「愛情」「信頼」「希望」という意味があり、それが全部そろうと幸せになれる、という母から聞いた話を思い出すシーンがありましたが、ちょっと似ているような気がします。