佐藤紅緑著『あゝ玉杯に花うけて』の挿絵といえば斉藤五百枝で知られている。手元にある4冊のうち3冊の挿絵は斉藤五百枝が描いている。斉藤は1914(大正3)年11月に創刊された『少年倶楽部』(大日本雄辯會講談社)の表紙絵を創刊号から描いた。同誌に掲載された小説の挿絵としては、大倉桃郎の『暁の歌』、山手樹一郎の『錦の旗風』等が知られる。



斉藤五百枝:画、『少年倶楽部』20巻1号(大日本雄辯會講談社)、昭和8年



斉藤五百枝:画、佐藤紅緑『あゝ玉杯に花うけて』(大日本雄弁会講談社昭和3年4月)
昭和13年刊の架蔵書の奥付には163版とある。当時、30万部だった『少年倶楽部』の発行部数を45万部にまで押し上げるのに貢献したと言われたのもうなずける。



斉藤五百枝:画、佐藤紅緑『あゝ玉杯に花うけて』(大日本雄弁会講談社昭和3年4月)巻頭口絵



斉藤五百枝:画、佐藤紅緑『あゝ玉杯に花うけて』(大日本雄弁会講談社昭和3年4月)



斉藤五百枝:画、佐藤紅緑『あゝ玉杯に花うけて』(大日本雄弁会講談社昭和3年4月)



斉藤五百枝:画、佐藤紅緑『あゝ玉杯に花うけて』(芙蓉書房、昭和22年9月)



斉藤五百枝:画、佐藤紅緑『あゝ玉杯に花うけて』(「少年倶楽部文庫」講談社、昭和50年10月)