もう1冊、箕田源二郎/絵、代田昇/文『ももたろう』(講談社、1998年32刷)も、ぐうたらな桃太郎だった。

ちょっと、この桃太郎像はぐうたら風ではなく、今後の展開が読めてしまいそうな、どこか知的で、おまけに気が優しくて力持ちな感じがうかがわれてしまうのが、惜しい気がする。



箕田源二郎/絵、代田昇/文『ももたろう』(講談社、1998年32刷)


民話として採集され、再話とされたものは、案外怠け者の桃太郎なのかも知れませんね。明治以降、第二次大戦までの期間中に教科書に登場した桃太郎が、完全無欠な人物として作り上げられてしまったような気がします。