2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

限定30部、マッチ箱サイズ手製豆本『消しゴム版画蔵書票天の巻』を予約を受けてから3年も経過してからお送りしたというのに!

6月28日に、豆本をお送りした吉原さんから手紙が届きました。おしかりを受けるのではないかとはらはらしながら開封しましたが、、なんと、写真のような、すてきな落款が送られてきました。豆本が届くとすぐにオリジナルの落款を彫ってくださったようです。 …

伊藤彦造と山口将吉郎の違いをさぐる

伊藤彦造も山口将吉郎も、二人ともいい絵を描いているが、この二人の絵のタッチはよく似ていて、にわか勉強の私には即座には見分けがつきません。じっくりと観察することにしよう。 挿絵:山口将吉郎、『吉川英治全集51 ひよどり草子』(講談社、昭和58年)

サインを変えて、再登場した伊藤彦造

伊藤彦造は橋本関雪門下の日本画家で、大正十四年「大阪朝日新聞」に連載の行友季風「修羅八荒」の挿絵を描いて大阪では知られていたが、昭和二年、高垣眸「豹(ジャガー)の眼」で「少年倶楽部」にデビュー、続いて大佛次郎「角兵衛獅子」の挿絵を受け持つ…

挿絵:伊藤彦造、吉川英治『天兵童子』と、挿絵:山口将吉郎『ひよどり草子』が一冊の本『吉川英治全集51 天兵童子』(講談社、昭和58年)に入っているので購入した。が、ちょとケチって、挿絵は6点しか入っていなかった。

『天兵童子』は昭和12年9月〜15年4月まで「少年倶楽部」に連載された。天兵は、南木菩提次からいわれるままに愚直に大地に蒔かれた麻を毎日毎日飛びつづけ、百二十日間飛びつづけると、山でも川でも飛ぶことができた。という話を真に受けて、私も小学校の頃…

ブックデザイナーの団体が発行する『図書設計』72号(A4,16P)過激に発刊!非売品、無償配布開始。固い団体にとっては「ドッキリ」のアラーキーの悩殺写真を使った表紙が大評判で、ますます固くなってしまったという。リバーシブルという片面に色が着いている紙を使ったのも賛否両論、喧々囂々の話題になってます。

表紙の裏面がこの黄色のページになる。7ページの巻頭特集、滝沢恭司「舞台美術家・伊藤憙朔の装幀・挿絵本」も話題沸騰。伊藤憙朔を知っている人でも、装幀をしているのを知っている人は少ないのでは? そんな貴重な話が詰まった滝沢氏の渾身の原稿だ。 装丁…

『歌と評論』1934juin(歌と評論社、1934[昭和9]年)

これらの装丁をした頃は、 『海の童話 詩を伴ふ版画連作』 (版画荘 1934[昭和9]年) 『飛行官能』 (版画荘 1934[昭和9]年) 恩地孝四郎『飛行官能』 (版画荘 1934[昭和9]年) 恩地孝四郎『飛行官能』 (版画荘 1934[昭和9]年) など、同時に自分…

『歌と評論』1933sep(歌と評論社、昭和8年)

装丁:恩地孝四郎、『歌と評論』1931feb(歌と評論社、昭和6年)

かつて恩地孝四郎の装丁本をひたすら集めていたが、コンピュータのクラッシュとともにデータを失い、恩地トラウマになってしまい、しばらく恩地の装丁本から遠ざかっていた。が、古書市で見つけた本に魅せられてまた恩地本を買ってしまった。

古書市で美人の装丁と目めが合い、見つめられ「おうちにつれてって!」とせがまれ、つい、装丁:吉田謙吉、昇曙夢『トルストイ』(三省堂、昭和6年)を購入してしまった。が、読むことはないだろう。函に斜めに配されたタイトル文字の位置や大きさと、字間をうんとあけた小さな著者名との大きさのコントラストなどなが絶妙ですね。

愛しい装丁との出会いというものは、えてしてこういうもので、こうして、装丁にウインクされ胸キュンさせられて購入してしまう本が、私の部屋には山と積まれている。 装丁:吉田謙吉、昇曙夢『トルストイ』(三省堂、昭和6年) 吉田謙吉は、築地小劇場の舞台…