2005-11-07から1日間の記事一覧

昌三は私が育てた!

『日本古書通信 斎藤昌三翁追悼特集』(日本古書通信社、昭和37年2月)に、長尾は《大正十年夏、世はパニック時代というのに、私は意気揚々と、前記の会社を足蹴にできたのは、斎藤さんの口ききで、同年末、崇文堂発行「芸術」(雑誌)の編集にたずさわる予…

今さらながらケテ本に物申す?

《なるほど『書痴の散歩』を筆頭とする一連の随筆集には、多大の敬意を払うに断じて吝かではなかったものの、短いエッセイ、短い論文、短い随想などの収録に、思い切ったよそおいを凝らした装幀を、敢えて施す昌三さんの興趣には、どうにも賛意を表し難い私…

昌三なき今だからこそ?

『はだかの昌三』には、巻頭から過激な斎藤昌三批判が続く。長尾桃郎の文章には、ここで言わなければ腹の虫が納まらない何かがあるかのように、ゲテ本についても叫び続ける。まるで亡き斎藤への魔女狩りであるかのようだ。 《……私は、『書物展望』の購読者で…