2012-04-27 野田 九浦(1879-1971年)は1907年、大阪朝日新聞社に入社し夏目漱石の「坑夫」(画像右上)の新聞連載小説挿絵を描いたことで知られている。挿絵画家の名前は記されていないがサイン(右下)から野田の挿絵であることが分かる。「坑夫」は、漱石が切抜きを貼って喜ぶほどの出来栄えだったが、社内の「あまりに高級だ」という非難に屈して連載半ばで挿絵を中断させられ、春仙が描く題字飾りのみに切り替えられるという仕打ちにあっている。いい絵と受ける絵とは必ずしも一致するとは限らないものですね。画像左は『明治大帝』に掲載さ