これが蛇の目だったのか!

 
「♪あめあめふれふれ……」といっても八代亜紀ではなく「……かあさんが じゃのめでおむかえうれしいな…」と歌う小学唱歌の蛇の目とは、この本に使われている傘のように、中心部と輪郭に沿った周辺とを10センチメートル幅くらいに黒や赤色などに塗り、蛇の目の形のようにした傘の事をいうようで、まさにこの装丁に使われた傘が典型的な蛇の目なのである。「じゃのめでおむかえ」ってなんだろう、という私の50年近くの謎が今、解明した。そういえば写植などの記号にも、黒丸の外に罫囲みした蛇の目というのがあったが、これも蛇の目傘からきた記号だったのか。