2011-04-09から1日間の記事一覧

●コマーシャルデザインと挿絵 宮永岳彦

画家の間でよくこんな会話をする。 「展覧会の方は如何です」 「やあ、今制作で大変ですよ。だがね君、金がなくて困っているよ。制作が終ったらアルバイトをしようと思っている。」 「たいへんですね」 「本の表紙か挿絵を仕様がないから描くだけのことさ」 …

二科会、二紀会会員という展覧会で活躍する画家でありながら、印刷美術でも幅広く作品を制作し続け印刷美術の芸術性を提唱する。そのことで本絵の画家たちからは非難を浴びていたという宮永岳彦の文章を「さしえ」第4号(挿美会、昭和31年)に見つけたので、転載させてもらおう。