2009-09-01から1日間の記事一覧

日本の分子生物学の発展に大きな足跡を残した渡辺格の追悼文集「渡辺格追悼文集」(ディー・エヌ・エー研究所、2009年8月、非売品)が大型サイズのA4版176Pで刊行された。約180点に及ぶ写真や、利根川進氏、荒川修氏、鎮目恭夫氏などなどたくさんの科学者や友人達による研究の検証や交友録で構成され、見ごたえ読みごたえ十分な冊子として完成した。執筆者たちの顔ぶれからも、渡辺格氏の偉大さがどれほどのものかを推し量ることができる。

ご存知の方も多いと思うが、渡辺格は、1953年にWatosonとCrickによりDNA二重らせん構造モデルが提出され分子生物学という言葉が定義されるまえに、「生命現象の研究と科学の役割」という論文を岩波書店の「科学」22巻496~500(1952年)に発表、分子生物学が…

朝日新聞朝刊に連載中の中一弥:画、乙川勇三郎「麗しき果実」の挿絵の左右寸法は、通常切手約4枚分で、ハガキの半分よりやや小さいくらいの大きさだが、細かい部分まで細密に描かれている。こんなに細かい部分まで、98歳の画家が原寸大で描いているとは思えない。一体どのくらいの寸法で描いているのだろうか?

中一弥:画、乙川勇三郎「麗しき果実」(朝日新聞、2009年8月) そんな疑問を持つ人は多いのではないか、と思い早速調べてみた。「昔は新聞連載の挿絵を描くとき、掲載時の大きさの六、七倍の大きさで描いたものですが、今は、だいたい四倍の大きさで描けば…