2009-08-28から1日間の記事一覧

中一弥の装丁本は、400〜500冊くらいはあるのではないかと推察する。その根拠は、戦時中にも鈴木彦次郎『黎明の旋風』、陣出達郎『夜明富士』などの装丁があるが、装丁を手がけるようになった終戦後から約70年間にわたって描き続けてきている。年間平均して5冊手がけたとしても350冊はある計算になるからだ。

中一弥:画、山手樹一郎『花魁やくざ』(東方社、昭和26年) このような絵を描く為に、モデルを使ってスケッチをしていたらしく、「昭和十七八年でしたかな。浜本浩という作家がずいぶん活躍していて、『サンデー毎日』に小説を書いたとき、打ち合わせ会を新…

挿絵画家・中一弥が装画を担当した装丁本は、キャリアが長い割には意外と少ないように思う。かわじもとたか編『装丁家で探す本』(杉並けやき出版、2007年)で、中一弥の項を検索してみると下記のように26タイトルが記録されていたので引用させてもらおう。(一部表記方法を変えています。)

・陣出達郎『夜明富士』(大道書店、昭和16年) ・鈴木彦次郎『黎明の旋風』(協栄出版、昭和18年) ・山田荘八『呪いの古城』(神田出版、昭和23年) ・村上元三『お吟捕物十八夜 夜叉頭巾』(文藝図書出版社、昭和25年) ・山手樹一郎『鳶のぼんくら松』(…