しん散歩(4)…西武新宿行・東伏見公園北を走る!

shinju-oonuki2018-05-26

【しん散歩(4)……西武新宿行・東伏見公園北側を走る!】
 写真上=西武新宿行、千駄山付近を走るクハ1442(昭和40年頃)。写真下=上と同じ場所を走る30000系、2018.5に撮影。



 白黒写真の場所の特定が難しく、東伏見駅〜西武柳沢駅にある古いお店に飛び込んで、この風景がどこなのかを尋ねましたが、ほとんど異口同音に「こんなカーブはない!」という返事でした。



地図で見てもさほど曲がっているようには見えないので、撮影が終わってから、まさかこの場所がこんな風に写るとは驚きでした。地図は昭和32年の千駄山付近です。赤丸 A地点から、赤丸C地点までがカラー写真に写っている範囲です。



ヒントになったのは西東京市保谷町の駄菓子屋・ヤギサワベース・中村さんの「撮影スポットなら、他にも誰かが撮影しているはずだ!」という言葉でした。
 帰宅してから、パソコンで同じような写真を数点探し出し、説明文を読んで、もう一度撮影現場に行き納得した。「500mm以上の望遠レンズでなければ撮影できない」と書いてあったのが大きなヒントになった。




この写真と地図を見比べてみると、かなりの距離が圧縮されて近づいて見えているのがわかる。撮影地点は赤丸A地点で、線路南側に2番目の鳥居がある地点の線路北側あたり。最初のカラー写真の左下にある三角の白は、地図の赤丸B地点、東伏見公園の東側にある、線路に向かって突き当たる道路の角だ。写真左の16.7と書いてある白い標識は、小さなトンネルの上にあります。線路北側の土手が隠れるのは赤丸C地点で、東伏見公園の西側にある道で、踏切になっていたあたり。8両編成の車両がこんなに短く見えるのだから、写真の奥行きがどれほどのものなのか推察するのは難しくないでしょう。




この「K」のような形の標識は、昭和40年の写真にも写っている。おそらく位置も昔のままではないかと思う。なんの標識かはわからないが推察するに、「16.7」と記されているのは、西武新宿からの距離ではないだろうか? 私にとっては、今回の撮影ポイントがここに間違いないと確信するための唯一の証拠でした。

山口一成さんから「数値が近いので間違えたでしょ。それ(Kのような形の標識)は勾配標ですね。距離標は柱一本で書かれています。」との指摘を受け、ネットで「鉄道標識」を検索したら、次のような図gs出てきた。確かに山口さんのおっしゃる通りでした。「線路標識」で検索してみたらこのような図が出てきました。距離標識や、勾配標識が載っていました。


勾配標識に書かれている数字をパーミルというらしいですね。1000m進むと何m上下するかという数字のようです。勉強になりました。


 電柱が立ち並ぶ間の狭いところから撮影するので、標準レンズでは電柱が邪魔してしまうのだ。そして、写真のカーブの謎は、望遠レンズで撮影するとわずかなカーブでも圧縮されて写るので、急カーブのように見えてしまっていたのです。