『夢二画集夏の巻』復刻版がとどいた。

『夢二画集夏の巻』(洛陽堂、明治43年)復刻版がとどいた。夢二の第二画集だが、処女画集である第一画集『夢二画集 春の巻』(洛陽堂、明治42年12月)を購読した恩地孝四郎が、その感動を長文の手紙にしたためて夢二の家まで行って直接届けた。その時の手紙の全文が、夢二の第2作目となるこの『夢二画集 夏の巻』(洛陽堂、明治43年4月)の巻末に掲載されているので購入した……のだが、本当に欲しいのはこの手紙の写真なのだ。『竹久夢二の絵手紙』(二玄社、2008年)にも見あたらない。

『夢二画集夏の巻』(洛陽堂、明治43年)復刻版



「夢二宛て恩地孝四郎の手紙」(『夢二画集夏の巻』洛陽堂、明治43年、復刻版)、掲載しやすいようにレイアウトは変更しています。


 更に、この手紙に対する夢二から返事の写真を探している。返事の内容は「お手紙うれしく拝見しました。諸方からうける批評のうちにて最も胸にしみてうれしかった。君と逢って話がしたい。遊びに来てくれませぬか。第二集についてもいろいろと考えてはいれど恐ろしいものを生むようにおもへて全く手が出ない所です。長い手紙をくりかえしてよむだ。それに対して沢山の言いたいことがあるけれどまずまずハガキにて。」と分かっているのだがね…。