2010-11-21 「春陽会には挿絵を描く人が幾人もあるので、自然会場に挿絵室も設けられるわけです。展覧会というものは画家の画生活の如き意味もあるので、小生の如きこの一年殆ど挿絵に埋没してしまった者は、その仕事の中から出品するのが最自然です。強いて油絵の具をいじったりする要はありますまい。数年前までは一般に挿絵を卑しむ風がありました。油絵などで展覧会製作でもやらねば真面目な絵とされなかったのです。今はそんな馬鹿なことを云う人はなくなりました。