以前このブログで、石井鶴三が描いた中里介山『大菩薩峠』の挿絵について書きましたが、これがダイジェスト化されて、日本図書設計家協会会報「図書設計」72号に掲載されることになりました。タイトルは「イラストレーションはだれのもの」です。発売は6月20日ころです。石井鶴三大好きの私から鶴三へのレクイエム(requiem)のつもりです。




石井鶴三が描いた、新聞連載『大菩薩峠』の挿絵をつかって展覧会を開催した時に、著者の中里介山から、「挿絵の著作権は著者のもの」といって展覧会中止要望が出た。これがきっかけで、挿絵の著作権を巡り、石井鶴三と中里介山の間で、何度もトラブルが発生。ついには介山が訴訟を起こした、という話です。


「図書設計」って、なんだかわかりますか? これ、装丁という意味なんです。日本図書設計家協会というのは、平たくいえば装丁家協会とかブックデザイナー協会ということなんです。私も入会するまでは図書館を設計する建築家の集まりなのかと思っていました。