継ぎ表紙と、銀泥刷に銀箔押し

表紙のデザインは、このシリーズの共通のデザインだと思うが、それにしては、手の込んだ豪華な装丁である。まず、背布、継ぎ表紙というのが、最近では殆ど行われなくなってきている。一般に上製本は芯紙に1枚の紙(または布)を貼って表紙ができるのだが、継ぎ表紙の場合は、この1枚の紙に代わって、背布、オモテ表紙、ウラ表紙の3枚を貼ることになり工程が多くなるからだ。
 
表紙の印刷は銀色1色刷りだが、銀色の上に銀箔押しをしている。そのため、同じ銀色だが模様のところだけが光って見える。模様は幾何学模様の他に、鳥、ぶどう、魚、蝶があしらわれている。
 
中央のイラスト部分は、別に印刷した4色刷の絵を貼り込んでいる。これも手間のかかる作業である。この絵を貼る部分は空押しされており、絵を貼る部分がへこんでいる。