2010-01-16から1日間の記事一覧

木村荘八『近代挿絵考』(双雅房、昭和18年)の最初の頁に「矢来先生に捧ぐ」とあるが、この「矢来先生」とは序文を書いた「夜蕾亭清方」のこと。巻頭の写真には「紫陽花舎画室」で木村荘八、岩田専太郎、鏑木清方の三人が頭をそろえて何かに見入っているところが写っており、「矢来先生」とは鏑木清方のことであることがわかった。

木村荘八『近代挿絵考』より転載。左から岩田専太郎、木村荘八、鏑木清方。 前回掲載した相撲の写真もすごいが、この写真のメンバーも豪華だ。 荘八にとって清方は尊敬私淑する人物であり「僕は鏑木さんに面と向かふと“先生”と呼ぶ。かげで人と噂や取沙汰に…