2010-01-13から1日間の記事一覧
が、又、更にあの場合、正直に云つて、我々報知の『富士に立つ影』連中の出來榮えだけでは、未だいけなかつた──その折りも折り、日日新聞側から、時運に對して、ドエライ掩護砲を放つたもののあつたのが、有名な巨弾『大菩薩峠』の挿繪である。 小説『大菩薩…
木村荘八『近代挿繪考』(双雅房、昭和18年10月)。戦時中の酸性紙を使っていたのだろうか、パラフィン紙に包まれていたジャケット(カバー)は、包みをほどいただけでぱりぱりと割れるように崩れてしまう。 その前に「文展開設以来大正大震災に至る迄」につ…