2009-12-10から1日間の記事一覧

パロディは本歌取りか? パロディ事件と呼ばれる、マッド・アマノ(本名 天野正之、デザイナー)と 白川義員(写真家)との間で争われた日本における著作権等の侵害訴訟事件があるが、これは、本歌取りではないのだろうか。

「1970年1月、マッド・アマノが自身のフォトモンタージュをまとめた作品集『SOS』を出版。その一部が『週刊現代』1967年6月4日号に「マッド・アマノの奇妙な世界」として発表された。その中の1枚が白川義員撮影のアルプスを滑降するスキーヤーの写真をもとに…

本歌取りとは、

「和歌、連歌などの技巧の一つ。すぐれた古歌や詩の語句、発想、趣向などを意識的に取り入れる表現技巧。新古今集の時代に最も隆盛した。転じて、現代でも絵画や音楽などの芸術作品で、オリジナル作品へのリスペクトから、意識的にそのモチーフを取り入れた…

島木健作『随筆と小品』(河出書房、昭和14年)

の4点が『別冊太陽 青山二郎の眼』(平凡社、1994年)に掲載されている。 『別冊太陽』に掲載された写真と青山の絵が同じアングルである事から察して、一部は博物館まで足を運んで実物を模写したのではなく、恐らくは図録に掲載された写真を元に描いたのでは…

「日本映画」(大日本映画社、昭和18年)

青山二郎『眼の引越』(創元社、昭和27年)

室生犀星『純粋小説全集 弄獅子(らぬさい)』(有光社、昭和11年)

骨董陶器の伝説的な目利きとして高名な青山二郎だけあって、その能力を装丁にも応用して、装丁用に描かれた絵の多くは陶器に描かれた模様を模写したものが多い。青山が描いた装画の元となった陶器を探し求めたものが、「本歌取り」として、