2008-07-24から1日間の記事一覧

丹下左膳のキャラクターは、著者・林不忘のイメージではなく、挿絵家・小田富彌が創作した? これって文学は誰が作るのか、というような問題ではないのか?

新聞小説の登場人物のイメージは誰が確定するのか、以前から興味があった。服装や人相、背丈、太っているのか痩せているのか、着物の柄はどんなのが良いのか、などなど。絵を描くとなると決めなければならないことがたくさんあるはず。 新聞小説の場合はいき…

以前から、小田富彌は間違って丹下左膳の右手を掻いてしまった、ということは知っていたが、やっとその絵を探し当てた。

小田富彌は「左膳が布団をかぶって寝てる絵です。あれを描いた時は、仰山抗議の手紙が来ましたよ。五百何十と来た。よく見て下さい。丹下左膳に腕が二本。うっかりしとったんですな。読者はよう見てますよ。」(『名作挿絵全集2』平凡社、1980年)と、当時を…