2005-06-22から1日間の記事一覧

恩地を抽象に走らせたのはこの絵にちがいない 

書影は「美術新報」に掲載されたモノクロームのカンディンスキー筆「構図」の写真。おそらく恩地はこの絵に触発されたもの、と推察する。 装丁探索を読んでみたい方は、http://blog.melma.com/00140644/へアクセスしてください。三六判、フランス装などの話…

見方によっては、でたらめとも思えるような絵画に

いち早く飛びついて、この表現技法を身に付けようと思った事が、恩地の感性の鋭さなのだろう。 事実、大正12年23歳の時にパリへ行った坂田一男の場合は「パリに来てみると、驚くほどの芸術に接するでもなく、意外な土地であり、美術の三分の二は駄作であり、…

大貫伸樹の続装丁探索7

ムンクは、それでも84歳まで長生きしたようで、一寸ほっとしました。ムンクの話はいずれすることにして、恩地孝四郎の話に戻ろう。 今から26年も前に、今私が疑問に思っているのと同じことを考え、深く考察してくれている有難い本、瀬木慎一『現代美術のパイ…