表紙の方が豪華

shinju-oonuki2006-03-29

最近の装丁はその殆どが、カバー(ジャケット)には力を入れるが、表紙は殆どデザインされていない場合が多い。そんな最近の暗黙のルールからすると、吉田一穂『北原白秋詩集』(鎌倉書房、昭和22年3月再版)は、全く逆だ。
写真左のジャケットは赤と青の2色刷だが、写真右の表紙はオフセット4色刷である。表紙はジャケットで隠れてしまうので、4色刷にするのはどこか無駄なような気がする。
 
それとも、当時はジャケットを保護するために表面にビニールを刷るPP加工などなかったので、ジャケットは返品されたときには汚れてしまっているので掛け替えなければならないため、安く作っているのだろうか。そうだとしたら、納得だ。ジャケットのお蔭で60年前に発行された本のキレイな表紙を見る事が出来た。