2011-04-19から1日間の記事一覧

その頃コマ絵と称する挿画は新聞や雑誌に無くてはならぬ、刺し身のツマの如きもので未醒は尤も輝かしい一人で、他に宮崎与平(後に渡辺)太田三郎、橋本邦助、小川芋銭。それに和田三造、和田外面(英作)の人たちのものも各紙上で見受け、平福百穂も亦特異の存在だった。

このように雑誌に於ける挿画の舞台は甚だ狭く、勿論挿画を本業の如くにしている人もあったが多くは風俗画家(浮世絵師)などの余業に属していた訳で、挿画を本業の如くにして居る人達でも所謂本格面も一と通りは出来たのだ。当時挿画という言葉があったかど…