2008-06-27から1日間の記事一覧

華宵に代わる実力派新人挿絵家誕生!

『神州天馬侠』の挿絵を描くことになった時の様子を、山口将吉郎みずからが月報に下記のように書いている。 「関東大震災のあった大正十二年の翌年の秋頃だったと思う。当時住んでいた谷中三崎町の陋屋に突然来られた二人の客があった。どちらも初対面だった…

挿絵に興味を持っているが、古い新聞小説はなかなか実物を手に入れることが出来ない。何とか手に入れようと、全集などを購入しても、新聞連載された時の挿絵は掲載されないことが多い。小田富彌が描いた『丹下左膳』(『新版大岡政談』)がそうであるように。

『神州天馬侠』は、雑誌に連載されたものであり、全集も雑誌もいずれも講談社が刊行しているため、かろうじて最初の挿絵が全集にも掲載されている貴重な全集だ。おまけに古書価500円と安いのも嬉しい。 『吉川英治全集別巻1 神州天馬侠』(講談社、昭和40年…