2006-03-24から1日間の記事一覧

扉も版画家・恩地孝四郎の面目躍如

木目を刷り出すのは、創作版画といわれるこの時代の版画家が得意とした手法である。そんな木目を利用した扉も見事な木版画である。裏面にバレンの跡があるので、手摺り木版画かと思われる。題字は、『江戸城総攻め』と同じように篆書体を用いている。私にと…

星座がここにも

前回にも説明したように恩地の装丁には、星座をモチーフにしたデザインが多く見られる。写真の吉田絃二郎『旅人』(改造社、昭和2年6月初版)もそんな星座をモチーフにした木版画の装丁だ。 * 額縁様式も得意の表現 写真左は表紙。中央の焦げ茶色の部分には…