2021-07-10

【絵筆散策西東京・看板建築（24）……中華料理・昌延（南町2丁目・札野道［柳沢団地通り］）、水彩画、A4】

　札野道と保谷二小通りの交差点にある。歴史愛好家の間ではよく知られている幻の軍用軽便鉄道の通過点と言われる三角地帯でもある。誰とだったか忘れたが、冷やし中華を食べビールを呑みながら、話好きの店主に幻の軍用軽便鉄道の話を聞きに行こう、という話があったがまだ実現していない。

2021-07-09

【絵筆散策西東京・看板建築（23）……「一養製麺」（柳沢3丁目）水彩画、F6】

【絵筆散策西東京・看板建築（23）……「一養製麺」（柳沢3丁目、柳沢団地通り）水彩画、F6（41.0×31.8cm）、2021.6.14】

　昨年も何度か足を運びましたが、北向きの店舗なので、なかなか正面に陽が当たらず、今回はやっと夕日が当たっているところに出会うことができませた。が、今度は店が閉まっていて、なかなかうまくいきませんでした。そこで、店舗の入り口の部分だけ、パソコンで合成してから、描きました。

f:id:shinju-oonuki:20210709122812j:plain — 絵筆散策西東京・看板建築（23）……「一養製麺」（柳沢3丁目）水彩画、F6

2021-07-06

【絵筆散策西東京・看板建築（22）…「明治牛乳北原販売所」（北原町1丁目）水彩画、F6】

【絵筆散策西東京・看板建築（22）…「明治牛乳北原販売所」（北原町1丁目、フラワー通り商店街）水彩画、F6（41.0×31.8cm）、2021.7.1】

　やっぱり、看板建築の3階にあたる部分には看板があるのが、本来あるべき姿ですね。「明治牛乳」のようなブリキでできた立体文字は、学生の頃に八王子で看板屋のアルバイトをしていた時に製作した経験があり、懐かしいです。おそらく、この建物ができた40〜50年ほど前に看板の立体文字も作られたのではないかと思います。その頃は、明治牛乳のロゴマークの色・濃いオレンジ色が塗装されていたものと推察します。一番上の円形の部分は、太陽の中に「乳」の字が書かれた、ロゴマークが描かれていたのではないかと思います。こんなレトロな風景がまだ残っていてくれたことに感謝です。

f:id:shinju-oonuki:20210706154642j:plain — 絵筆散策西東京・看板建築（22）……「明治牛乳北原販売所」（北原町1丁目、フラワー通り商店街）水彩画、F6（41.0×31.8cm）、2021.7.1

2021-07-03

【101冊の挿絵のある本（87）その2….木村荘八：画、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和30年6月22日〜9月30日）から「芝浦」「築地─銀座」「東西南北」「東西交流」の挿絵43点を紹介します。】

【101冊の挿絵のある本（87）その2….木村荘八：画、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和30年6月22日〜9月30日）から「芝浦」「築地─銀座」「東西南北」「東西交流」の挿絵43点を紹介します。吉原の跳ね橋、カフェタイガー、岸田劉生の生家・精綺水などが登場します。】

f:id:shinju-oonuki:20210703162616j:plain — 木村荘八：画「芝浦」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703150456j:plain — 木村荘八：画「芝浦」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703150707j:plain — 木村荘八：画「芝浦」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703150826j:plain — 木村荘八：画「芝浦　」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703150904j:plain — 木村荘八：画「芝浦　」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703151011j:plain — 木村荘八：画「芝浦」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703151055j:plain — 木村荘八：画「芝浦　」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703151142j:plain — 木村荘八：画「芝浦」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703151215j:plain — 木村荘八：画「芝浦」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703151311j:plain — 木村荘八：画「芝浦」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703151640j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703151736j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703151815j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703151842j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703151931j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703151959j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703152043j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703152115j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703152211j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703152242j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703152333j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703152405j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703161754j:plain — 19.木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日19

f:id:shinju-oonuki:20210703152436j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703152523j:plain — 木村荘八：画「築地-銀座」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703153022j:plain — 木村荘八：画「東西南北」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703153149j:plain — 木村荘八：画「東西南北」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703153249j:plain — 木村荘八：画「東西南北」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703153318j:plain — 木村荘八：画「東西南北」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

岸田劉生の生家は、戦災で焼失してしてしまいましたが、白馬会葵橋洋画研究所に通っている時に、劉生の部屋に遊びに行き、飾られている絵の凄さに驚かされたらしい。8番目の妾の子である木村荘八にとって、劉生が自分の部屋を持っていることにも驚いたようでした。そんな思い出が詰まった建物を、資料を駆使して描いたようです。木村荘八は下記の楽善堂の新聞広告を参考にして、『東京繁盛記』の挿絵を描いたものと思わ

れます。

f:id:shinju-oonuki:20210705214701j:plain — 岸田劉生の生家・楽善堂の新聞広告

岸田劉生も生家・楽善堂を描いている。

f:id:shinju-oonuki:20210705214935j:plain — 「生家・楽善堂」（岸田劉生「新古細句銀座通り」、『第東京繁盛記　下町編』講談社、昭和51年）。

f:id:shinju-oonuki:20210703153554j:plain — 木村荘八：画「東西南北」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703153634j:plain — 木村荘八：画「東西南北」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703153712j:plain — 木村荘八：画「東西南北」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703153802j:plain — 木村荘八：画「東西南北」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703153835j:plain — 木村荘八：画「東西南北」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703153937j:plain — 木村荘八：画「東西南北」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703154132j:plain — 木村荘八：画「東西交流」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703154216j:plain — 木村荘八：画「東西交流」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703154253j:plain — 木村荘八：画「東西交流」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703154326j:plain — 木村荘八：画「東西交流」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703154355j:plain — 木村荘八：画「東西交流」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703154453j:plain — 木村荘八：画「東西交流」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703154530j:plain — 木村荘八：画「東西交流」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703154612j:plain — 木村荘八：画「東西交流」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703154647j:plain — 木村荘八：画「東西交流」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

f:id:shinju-oonuki:20210703154732j:plain — 木村荘八：画「東西交流」、木村荘八『東京繁盛記』（『読売新聞』朝刊、昭和36年6月22日〜9月30日）

2021-06-30

【『ユリイカ』臨時増刊号「総特集◎安野光雅―1926-2020―」発売！　私も20枚寄稿！】

【『ユリイカ』臨時増刊号「総特集◎安野光雅―1926-2020―」発売！】

『ユリイカ』2021年7月臨時増刊号「総特集◎安野光雅―1926-2020―」（¥2,420 ）が6月29日に発売されました。私も「安野光雅の本づくり」と題して、不思議絵のきっかけ、切り絵のきっかけ、オーナメントのきっかけ、雪岱への憧れなどについて原稿用紙20枚を寄稿しました。乞うご購読！

f:id:shinju-oonuki:20210630103952j:plain — 『ユリイカ』2021年7月臨時増刊号「総特集◎安野光雅―1926-2020―」¥2,420

「ふしぎなえ」、「ABCの本」、「天動説の絵本」、「旅の絵本」「野の花と小人たち」などの絵本で知られた安野光雅さんが2020年12月24日に94歳で逝去した。今回発売された『ユリイカ』は、そんな安野の追悼号だ。私は仕事でも趣味の消しゴムハンコでもずっと安野光雅の背中を追いかけていました。「西東京かるた」の消しゴムハンコに使われている文字は私が「あんみつ体」と名付けている安野光雅の切り絵に使われている文字だ。

f:id:shinju-oonuki:20210630121516j:plain — 「あんみつ体」を使った、私の消しゴムハンコ作品。

f:id:shinju-oonuki:20210630122210j:plain — 安野光雅の切り絵の中から切り取った文字を並べた「あんみつ体五十音表」

水彩画を描き始めたのも安野光雅の影響でした。

f:id:shinju-oonuki:20210630124457j:plain — 「印刷雑誌』2017_4月号表紙。水彩画：大貫真珠

リスペクトしすぎて集めた安野光雅が手がけた装丁本は130冊を越えている。写真左＝安野光雅、井上ひさし『雪やこんこん』（朝日新聞社、昭和62年）、中＝安野光雅、椎名誠『日本細末端真実紀行』（日本交通公社、昭和59年）、右＝安野光雅、森本哲郎『ことばへの旅』（ダイヤモンド社、昭和50年）。いずれ、架蔵本を全部スキャンして、ブログにアップしようと思っているが、大量に掲載すると、日本著作権協会からクレームが出そうなので、ちょっと不安だが、装丁なら大丈夫かな？

f:id:shinju-oonuki:20210630184304j:plain — 安野光雅の装丁本

安野光雅の装丁のなかで、最高傑作だと思っているのが、井上ひさし『吉里吉里人』（新潮社、1981年）だ。一見、昔の町の俯瞰図のように見えますが、実は謎解きのように、様々な意味を込めた絵が描きこまれているんです。例えば、井上ひさしの幟が立てられている劇場や、安野のふるさと津和野の同郷人・森鴎外が散歩している庭、坊ちゃんが出てきそうな温泉、川では、おばあさんが洗濯をしており、上流から桃が流れてきている、などなど宝探しのように様々なストーリーを発見する楽しみが描きこまれているんです。

f:id:shinju-oonuki:20210701073754j:plain — 井上ひさし『吉里吉里人』カバー（新潮社、1981年）

安野光雅が「ふしぎなえ」を描くきっかけになったのは、エッシャーの本との出会いだった。その時の衝撃を「パリに行った。ゴッホの墓とエッシャーの本は、軍隊で上等兵にぶん殴られて以来の顔の痛みを再発させた」（『はじめてであう数学の本』福音館書店、一九七二年）と、その時の衝撃ぶりを表現している。画像左＝M,C,エッシャー「リトグラフ〔滝〉（『エッシャーの宇宙』朝日新聞社、1983年）、右＝安野光雅：絵、『ふしぎなえ』（福音館書店、1968年）。