ミノムシをみつけた!

【ミノムシ発見!】
 10数年前に、斎藤昌三のげて本『書斎の岳人』の影響を受け、ミノムシで本のカバーを作ってみようと思い探し歩いたが、1匹も見つからなかった。どこにでもいると思っていた昆虫が知らないうちにどこにもいなくなっていたのだ。調べてみたら自治体によっては絶滅危惧種に指定しているほどに激減しているらしい。山口県:絶滅危惧IA類、高知県:準絶滅危惧、福岡県:絶滅危惧II類、宮崎県:絶滅危惧II類(VU-g)と、絶滅危惧種に指定していますが、東京は「データが入手できない」として指定されていないようです。

小島烏水『書斎の岳人』(書物展望社、昭9年)




 「1990年代後半からオオミノガは激減している。原因は、オオミノガにのみ寄生する外来種のヤドリバエ科のオオミノガヤドリバエ (Nealsomyia rufella) である。オオミノガヤドリバエは、主にオオミノガの終令幼虫を見つけると、摂食中の葉に産卵し、卵は葉と共に摂食される。口器で破壊されなかった卵はオオミノガの消化器に達し、体内で孵化する。」

 そんなミノムシを西東京市中町でみつけた。椿の葉と比べればわかるように、幼い頃に見たミノムシよりはかなり大きい。だからと言って捕まえて、本のカバーにしようなどという気にはなれなかった。数十年ぶりに見たミノムシをそっと見守りたい。